アート・建築・デザイン 絵画

名画に教わる名画の見かた: 早坂 優子 視覚デザイン研究所: 本

PR
ブラウズ

名画に教わる名画の見かた

名画に教わる名画の見かた
   絵の中に描かれた絵「画中画」にスポットを当て、中世から現代までの西洋絵画をわかりやすく読み解く、ユニークな名画鑑賞の手引書。「画家は<描く>ことのさまざまな不思議さを絵の中に絵を描くことで表現してきた」と考える著者は、「画中画」の特徴ごとに9つの章に分け、画家の本音や、時代が画家に要求していることを探りながら、絵画の主題の移り変わりを浮かび上がらせる。

   たとえば、「オマージュとしての絵画」という章では、ゴッホやゴーギャン、モネやマネなど印象派の巨匠たちの作品を、背景に描かれた「画中画」である日本の浮世絵に注目させ、「ジャポニズム」を軸に解説。さらにページを費やし、浮世絵がもたらした当時の絵画全般への影響を、多くの図版を用いて紹介する。また、さまざまに描かれた「モナ・リザ」像が登場する「引用される絵画」の章では、シャディー・リーやワン・シンウェイといった現代画家の作品も取り上げて鑑賞の幅を広げ、かつ多彩にしている。

   大小たくさんのオールカラー図版と文章のほかに、鑑賞の助けになる事項解説がイラストや吹き出しで付け加えられた、情報量の多い雑誌風の構成には躍動感があり、その部分だけを見たり読んだりしても楽しめる。図版に付された絵のデータは所蔵館まで書かれていている。巻末の人名・事項索引、年表など、西洋絵画史の教科書としての体裁と役割も備えた、美術愛好家から専門家まで幅広い読者を納得させる書となっている。(中村えつこ)

内容(「MARC」データベースより)

モナ・リザ、ピカソ、ゴッホ、ダリなどの名画から、大きく9項目のテーマにわけて、あらゆる名画の見かたや鑑賞のアドバイス、作品の時代背景などをわかりやすく紹介する。〈ソフトカバー〉

目次

1 アトリエに置かれた絵画―時代を追って画家のアトリエをのぞいてみよう
2 たくさん並べられた絵画―絵の集まるところは人の集まるところでもある
3 説明を加えるための絵画―テーマをより深く伝えるため情報を付け加えた
4 自画像の中の絵画―輝かしい自分を残すか、苦悩する自分を残すか
5 オマージュとしての絵画―絵画の歴史はオマージュの歴史でもある
6 構成の要素となった絵画―画中画は意味的利用の他にもいろいろ使われる
7 状況設定のための絵画―ここはどこ?この人は誰?そしていつ?
8 引用される絵画―とりあえず芸術的リサイクルといっておきます
9 現代表現の中の絵画―オリジナルの意味は薄れ、絵画は立体的になり、この先は…