内容(「BOOK」データベースより)
僕が、お地蔵さんの絵や言葉を書くようになったのは、五年ほど前からです。毎週金曜日の午後に、絵や書、粘土細工を教えに訪れている特別養護老人ホームの苑長先生からのひと言が、始まりでした。「おじいさん、おばあさんたちが、お地蔵さんを作ってくれと言っとるで、作ってくれんかね」そのうち、おばあさんたちから、お地蔵さんの絵を描いてくれないかというリクエストがあり、すっかり皆のアイドルになったお地蔵さんは、いつしか、お習字の時間の墨絵の画題としても、人気になりました。みんなにお地蔵さんを描いてもらうために、僕はまず、お年寄りたちと一緒に、半紙の上に丸を描く練習から始めました。お地蔵さんの顔の丸をいっぱい描いていると、心がだんだん丸くなってくるような気がして、お年寄りの笑顔とともに、優しくなれるのです。



